前回こちらの記事クンダリニー覚醒前夜で、私は体内に異様な熱源が現れ、人間が肉体以外にエネルギー的存在であるということを確信したということを書きました。
そこで今回は「クンダリニーをどのようにして目覚めさせたのか?」
、と言っても現在異様な熱源を感じて10日。最初の二日は「エネルギーが強く、制御不能で恐怖を感じるレベル」でしたが、現在は小康状態で体内にゆるい熱源を感じるレベル。
もっと熱くならなかな、と色々やってみますがどうにもならず。まさに制御不能であります。
まあ1回は異様な熱源を感じたわけですから、その経緯から感じるクンダリニー覚醒の第一歩は、
●性エネルギーを貯める
●ムーラバンダと呼ばれる骨盤底筋の締め上げ
●エネルギーが腰から上昇することを意図する
あと松果体の刺激と、身体にコリがないこと、脱力状態もあるかと思います。
「エネルギーが腰から上がることを意図」は次回にして、今回は性エネルギーを貯めることと骨盤底筋の刺激について書きたいと思います。
目次
人体の最高生産物である性エネルギーを認識する
まずは性エネルギー、そのようなものがあるということを認識することが重要だと思います。
この認識がないと男性は放出する喜びがありますので、エネルギーがダダ漏れになりかねません。
神秘思想家のグルジェフは「思考も含めて、すべては物質である」とし、すべての物質を水素番号で表しました。
それによると性センター(性エネルギー)はH12となり、専門家的思考力のH24、通常の感情のH48などと比べて上位の物質です。
性エネルギーより上位のものは、H6の高次思考センターしかありません。詳しくはグルジェフの水素論を。
グルジェフの水素論によれば、性エネルギーは肉体が自動的に生産しうる物質のなかで最もエネルギーが高いものとなります。
よって私の感想になりますが、性エネルギーの放出とランニングしたあとの身体の疲れはまったく異なります。
ランニングした場合は心地よい疲れ、爽快感があり、身体が軽くなる感じがします。
しかし性エネルギーを放出した場合は、とりあえず眠くなるし、実際寝ます。何かをやる気がまったく起こらないです。
古代ギリシアでは「スポーツ前は禁欲すべし」が定説だったようで、また現在2018ワールドカップが開催中ですが選手たちに禁欲を課すチームも存在するようです。
男性の自慰行為禁止とスーパーサイヤ人化
面白いのはまことしやかに囁かれる話ですが、男性が長期間自慰行為を禁止(オ○禁)すると以下のようになるそうです。
01~10日
●抜け毛が減るったり、肌質向上
11~30日
●行動力が向上し、明るく前向きに
●異性の友達が増える
30~50日
「スーパーサイヤ人」と言われる時期に入る
●3時間睡眠で十分で、怖いものがなくなる
●女の子にモテ出し 、顔付きが変わる
neverまとめより
オ○禁をするとモテたりするとありますが、グルジェフ式に言えば性エネルギーは人々が無意識に求める忘我状態のH12のエネルギーに相当するので、これがたっぷりあれば異性を惹きつける可能性は十分にあるのではないでしょうか。
性エネルギーを操る中国の房中術
人体をエネルギーシステムと考えるものとして、日本人が身近に感じるのは「気の世界」ではないでしょうか。
道教の根本思想は、宇宙も生物も大地もすべてはこの「気」で成り立っているというもので、人間の身体も気でできており、経絡やツボを通って流れているとされています。
血や精液も気が液化した物質と考えられているので、もちろんエネルギー的物質です。
そしてこの性エネルギーを扱う術が房中術で、不老長寿を求めたものになります。
この房中術ですが、まず言葉の定義が面白いです。
●採陰補陽(さいいんほよう)=女性の陰気を採り、健康と長寿の源にする
●採陽補陰=男の精を吸い取り、健康と長寿、若返りの薬にする
●還精補脳(かんせいほのう)=気を脳に引き上げ、脳と心の養分にする
●閉精=接しても性エネルギーを漏らさないこと
セックスはエネルギー交換、いやいやエネルギーの奪い合いじゃないかと思わせる気配がありますね。
男と女は肉体的にもちろん異なりますが、性質的にも違い、男性を陽、女性を陰とします。
そして女性は、エネルギーの供給源で生まれつき採陽補陰、つまり男性の精気を吸い取るチカラを持っているとされ、また女性の精気は消耗も早いが回復も早く、男のように精気が枯渇して腎虚(心労・房事過多などによる強度の心身衰弱症)になる心配もないそうです。
また還精補脳の説明文に以下の記述も。
金玉と肛門の間を指圧し、深呼吸をして腹をへこませ、同時に肛門をしめる。
さらに意念(心の目)で、背骨の芯にある督脈を通して女の精気と混ぜた精を大脳(髄海)へ引き上げる。
中国の性愛術/土屋 英明
これはまさにそのまんま、クンダリニー上昇を意図したような記述ですね。
性エネルギーを循環させるポリネシアンセックス
五木寛之さんが「愛に関する十二章」で述べたポリネシアンセックスも、人体にはエネルギーがあり、それを交流させることを目的としたものですね。
以下が引用です。
「エロスと精気」はポリネシアンセックスについて、詳しく報告しています。
それによると、実際に結合するセックスを普通、5日に1度、中の4日はしっかり抱き合って、肌を密着させて眠り、性器の接触はしない。
セックスをするときは、前戯や抱擁や愛撫に最低1時間をかける。お互いの心と体が緩んで、なじんだときに、女性の中に挿入していく。
挿入した後、最低30分は動かずに、じっと抱き合っている。
じっくり時間をかけることが、南海諸島の西文化に共通している特徴です
野獣のようにただ快楽を追求するものでないこのようなセックスは、人間をエネルギー系とみなさないと出てこないのではないでしょうか。
じっさい本の中には、「真っ暗な中でこの抱擁をしたあとに、女性の体から群青色のオーラのようなものが見えた」という報告が記載されています。
クンダリニーが眠る第1チャクラ、骨盤底筋の刺激の重要性
ここで一度「ムーラバンダと呼ばれる骨盤底筋の締め上げ」の話しをして、またその後性エネルギーを貯め方の話に戻りたいと思います。
そのほうが肛門の締め上げの重要性がわかって頂けると思うからです。
クンダリニーは肉体・物質性を示す第1チャクラに眠っているとされています。
性エネルギーは男女などの陰陽に分かれた第2チャクラですね。
ここで性エネルギーを貯めることは、第2チャクラの活性につながります。
しかしクンダリニーは第1チャクラです。
第1チャクラを土、第2チャクラを水、第3のマニプラが火、第4のアナハタが風と割り当てられますが、第1チャクラのムラダーラは土の物質性で肉体を表します。
その土の元素である肉体にクンダリニーが眠っているのなら、もちろん地震のようにそこを刺激すれば眠りを妨げられ起きてくるのは当然ではないでしょうか。
その眠っている場所が骨盤底筋なのです。
例えるなら、性エネルギーを高めることは固い地面を水で濡らし柔らかくすること、骨盤底筋の締め上げは地面をドリルで刺激し、地中に眠るマグマ(クンダリニー)を掘り当てることになるのですね。
「チャクラ/C・W・リードビーター」には骨盤を強く打ったことにより透視能力を得た女性の話しがされています。
ある場合には、クンダリニーは意志の力だけでなく、偶然の出来事ーたとえばその部分を打たれるとか、強い圧力がそこに加わることによっても目覚めるといわれている。~中略~
こういう事柄については何一つ知らないある婦人が、自分の家の地下室で階段から足を踏み外したという。
彼女は一時気を失っていたが、気を取り戻してみると透視能力がそなわっていて、他人の心中を読み取ることができたり、家中のすべての部屋の様子が見えるようになったのであった。この透視能力は消えないでつづいているそうである。
この夫人の場合は、転倒した時に脊柱の底部を打って、その打った位置と打ち方とが、クンダリニーを少し目覚めさせるのに適していたものと考えられる。
陰陽に分割されていないクンダリニーのチカラは全身に快感をもたらす
またチャクラを生命の樹に対応させるとわかりやすいのですが、第1チャクラと第7チャクラは陰陽に分割されていません。
クンダリニーは、古典でシャクティ(性力)と呼び、男根の周りにとぐろを巻いて眠る蛇とするように、男女が共にあることを表します。
この男女に分割されていないクンダリニーのチカラを脊椎から脳に上昇させると、それだけで心地よい感覚があります。(クンダリニーの力が暴れているときは恐怖を感じましたが)
瞑想中に腰のエネルギーを脳へ引き上げるイメージを持っていると、下半身から徐々に温かいエネルギーに覆われていき、それが最後には全身に広がりました。全身がゆるく振動している感覚があり、あたたかくて気持ちいい。
凝っていた筋肉が緩んで脱力して気持ちいいのではなく、全身がエネルギーで満たされ、宙に浮いた温泉に入っているような感覚でしょうか。
通常は男女が合体しないと喜びはありませんが、個としての、存在することに対する喜びのようなものを感じました。
クンダリニー覚醒と全身のオーガズム
それでは次にクンダリニーが目覚めているんじゃないか、という本の中の体験談などをみていきます。
女性の禁欲とクンダリニー覚醒
女性の性エネルギーとクンダリニー上昇の参考として、「タントラライフ/ラダ・C・ルールオ」から引用したいと思います。
彼女はイタリアで幼少を過ごし、その後インドのバグワン・シュリ・ラジニーシ(OSHO)のもとで生活し、ミディアム(媒体)として過ごしました。
彼女はインドのアシュラムのなか性にオープンに過ごします。
しかしチンマヤという彼が禁欲生活を宣言し、それをOSHOに相談すると「君はもうセックスのときにくつろぐことを知ったのだから、今度は禁欲のパワーを、つまり両方知るべきだよ」と諭されます。
こうして禁欲生活が始まるのですが、
二人のあいだでエネルギーが高まっていって、それが解放されないために、お互いの目を見つめ合うだけでも性的な経験となり、全身に電気が走るような感じを味わった。
この感じは個人的な関係を超えて広がっていった。
わたしたちはいっしょに寝て、互いとふれあい、互いの目を見つめ合うだけだったが、まるであらゆるものがわたしと愛を交わし、わたしを愛しているかのようだった。
それはあまりにも強烈になり、自然が相手でも同じ経験をするようになった。見つめるすべてのもの、木々の葉、花々、小鳥の歌声、すべてが私の全身に、少なくとも日に数時間は、オルガスム的な快感を与えてくれた。
男性と女性は肉体的に違い、女性性を母なる大地や母なる海、万物を生み出す自然性と結びつけられますし、中国の房中術では女性はエネルギーの供給源で、男性のように腎虚になる心配もないとされます。
見つめるもの全てに喜びを感じる状態というのは、つながりを切りたがる男性性の私にとっては想像しがたいものがありますね。
またエナジーダルシャンという儀式を行っているときの彼女の行動、エネルギーを骨盤底筋を刺激し上昇させるところは、クンダリニー上昇とは書いてありませんが、まさにそのようなものだと思います。
それは腰やお尻のあたりに感じられたが、日常生活のそのような感じよりもはるかに生き生きとしていた。
そして性中枢のまわりの筋肉に力を込めて、体を揺り動かすと、すぐさまエネルギーが上昇し始めて、全身へと広がっていった。
性中枢を超えた瞬間に、そのエネルギーの質は劇的に変化した。それはもっと優しい、より広がりのある、もっと愛や祈りに近いものになった。~中略~
ときには、全身が電極になったように感じられて、自分のなかのエネルギーと光が踊っているような、えも言われぬ快感を感じた。
男性のマルチオーガズムと全身のオーガズム
男性版としては「ラブメイキングのすべて/マンタク&マニーワン・チャ」を参考にしたいと思います。
この本では男性も、女性のようにマルチオーガズムができると書いてあります。
その方法は房中術で書いたように、「接して漏らさず」、そしてそのエネルギーを引き上げ全身に回すこととされています。
また男女ともにですが、オーガズムを3種類定義しています。
●性器のオーガズム=一般的なもの。一瞬で終わり、多くの癒しは生まない
●全身のオーガズム=性エネルギーが脳、そして全身を循環することによって生じるオーガズム
●魂のオーガズム=パートナーとの性エネルギーの交換、身も心も融合することにより起こる。魂の交合
魂のオーガズムは私にはわかりません。
全身のオーガズムはクンダリニー上昇、つまり陰陽に分割されていないエネルギーはそれだけで喜びをもたらすと書いてきましたので、これに近いと思います。
またこの本でも骨盤底筋(本書ではPC筋と記載)を鍛えること、刺激することの重要性が説かれていて、「PC筋を鍛えることは、マルチオーガズムを得る何よりの方法である」とさえ記載されています。
この記事で紹介した本たち。
房中術が考えるエネルギー体系、エネルギーの奪い合いは面白い。仙人を目指すのである。
●中国の性愛術/土屋 英明
「愛に関する十二章」ポリネシアンセックスに関する記述は少ない。本記事の引用だけで十分かも。
●愛に関する十二章/五木寛之
自由な女性の伝記のようなもの。ミディアムというだけあってH12成分多めの女性。H6成分は和尚に丸投げという感じ。
●タントラライフ/ラダ・C.ルーリオ
性エネルギーを高めるセックスの仕方教本。
●タオが教える性奥義/マンタク・チャ
それと最近、「気功は出すものではなく、元々あるが筋肉が固くて感じることができないもの」という認識に変わりました。
つまり脱力し、身体に1点の緊張もなければ気功はそこにあったと認識できるのです。
そこに至るまでに行った身体調節を「軽い体を手に入れた約2年に及ぶ身体調節の過程~フォームローラーから断食、仙骨調整、アディオイフ、クンダリニー覚醒まで~」にまとめました。ご参考までに。
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